企業SNSは“バズ”を狙うべきか?
企業がSNS運用をしていると、一度は気になるのが「バズ」です。
「やるなら伸ばしたい」「せっかく投稿するなら多くの人に見てほしい」。そう考えるのは自然なことです。
実際、SNSにおいてバズることには大きな意味があります。今までその会社を知らなかった人に、一気に見つけてもらえるきっかけになるからです。
ただ一方で、企業SNSがバズだけを追いかけ始めると、アカウントの方向性が崩れてしまうこともあります。
だからこそ大事なのは、企業SNSはバズを狙うべきかどうかではなく、どういう前提で、どのくらいの割合でバズを狙うべきかです。
1. バズは「認知を広げる手段」としては強い
まず前提として、企業SNSがバズを狙うこと自体は悪くありません。
むしろSNSでは、バズることでそれまで接点のなかった人に一気に届くことがあります。これは企業にとってかなり大きな価値です。
特に、
- まだブランドを知られていない
- 新しく市場に入っていきたい
- まずは見つけてもらう必要がある
こうした場面では、バズはかなり有効です。
つまりバズは、認知を広げるための手段としてはとても強いのです。
企業SNSにとって、見つけてもらえないことは大きな課題です。その意味では、バズを狙う発想自体はむしろ必要です。
2. ただし、バズだけを狙うとブランドがブレる
問題は、バズを狙うことそのものではなく、バズることだけが目的になることです。
そうなると、投稿の基準が「この会社らしいか」ではなく「伸びるかどうか」だけになってしまいます。
その結果、
- 毎回トレンドに振り回される
- 投稿ごとに雰囲気が変わる
- 一時的に伸びても、何の会社か分からなくなる
ということが起きやすくなります。
企業SNSでは、ただ再生数が増えればいいわけではありません。
見た人に「この会社、なんか良いな」と思ってもらったり、ブランドの印象が残ったりすることも同じくらい大事です。
だから、バズだけを追いかけると、短期的な数字は取れても、長期的なブランド形成にはつながりにくくなります。
3. フェーズによって、バズ投稿とファン化投稿の比率を変える
企業SNSで大事なのは、バズ投稿と、ファンになってもらうための投稿を分けて考えることです。
そしてさらに大事なのが、この2つの比率はずっと同じではなく、アカウントのフェーズによって変えていくべきだということです。
SNSを始めたばかりの初期は、そもそも見つけてもらわないことには始まりません。なのでこの段階では、認知を広げるためにバズ投稿の割合を多めにするのが有効です。
一方で、ある程度認知がついてきたタイミングでは、ただ見られるだけでは足りません。そこで必要になるのが、その認知をファンに変えていく投稿です。
たとえば、
- ブランドの考え方が伝わる投稿
- ストーリーや背景が見える投稿
- 人柄や空気感が伝わる投稿
- 共感や信頼につながる投稿
こうした発信を増やしていくことで、「見たことがある会社」から「なんか好きな会社」へ変わっていきます。
つまり企業SNSは、初期はバズ寄りで認知を取る。認知がついてきたらファン化寄りにシフトする。この流れがとても大事なのです。
ずっとバズ投稿ばかりでは、見られても関係性が深まりません。逆に、最初からファン化の投稿ばかりでは、そもそも見つけてもらえません。
だからこそ、フェーズに合わせて投稿の配分を変える必要があります。
まとめ
企業SNSは、バズを狙っていいのか。答えは、はい。ただし、フェーズに合わせて使い方を変えるべきです。
大事なのは、
- バズは認知を広げる手段として有効
- でも、バズだけを追うとブランドがブレる
- 初期はバズ投稿を多めにし、認知がついたらファン化投稿を増やす
ということです。
企業SNSでは、ただ再生数を増やすことより、見つけてもらい、そのあと好きになってもらうことの方が重要です。
だからこそ、バズは目的ではなく、ブランドの入口として使い、そこからファンに変えていくことが大事なのです。